ペット葬儀・火葬 葬儀・火葬の費用

犬のお葬式 費用

長い年月をともに過ごした犬を見送るとき、「きちんとお葬式をしてあげたい」と考える飼い主さんは少なくありません。けれど、いざ調べはじめると、火葬の料金表は見つかっても、読経やお別れの式そのものにいくらかかるのかは、なかなか分からないものです。悲しみのただ中で見積もりの内訳を読み解くのは、決して簡単なことではありません。

この記事では、犬の「お葬式」——つまり火葬だけで終わらせず、お別れの時間や読経を伴う見送りにかかる費用を、編集部が複数の霊園・葬儀社の公式サイトを調べて静かに整理しました。式を行うか行わないかに、正解も優劣もありません。ご家族の気持ちとご事情に合うかたちを、落ち着いて選ぶための材料としてお読みいただければと思います。

飼い主さん
火葬だけでなく、ちゃんとお葬式らしく見送りたいと思っています。読経やお花をお願いすると、どのくらい費用がかかるものでしょうか。
編集部
犬のお葬式の費用は「火葬料」と「式にかかる費用」に分けて考えると分かりやすくなります。読経や祭壇はほとんどの場合が任意で、行う分だけ加算されるしくみです。順に見ていきましょう。

一言でいうと、犬のお葬式の費用は「火葬料+式の費用」で決まります。読経・祭壇・お花・棺・法要はいずれも任意の項目で、どこまで行うかによって総額が変わります。

犬のお葬式の費用は「火葬料」と「式の費用」に分かれる

犬のお葬式の費用は火葬料と式の費用に分かれることを示した図解
犬のお葬式の費用の考え方(当メディア編集部作成)

「犬のお葬式 費用」と検索したとき、多くのページで案内されているのは火葬の料金です。火葬料は体重区分と火葬形式(合同/個別/立会)で決まる、いわば土台の費用にあたります。一方でお葬式らしい見送りにする場合は、その土台の上に「式の費用」が積み上がります。

式の費用にあたるのは、僧侶による読経、祭壇やお別れ室の使用、お花や副葬品、棺、そして後日の法要などです。これらは基本プランに含まれている霊園もあれば、オプションとして別立てになっている葬儀社もあり、同じ「お葬式」という言葉でも中身がかなり違います。だからこそ、金額だけを見比べても比較になりにくいのです。

火葬料そのものの相場——体重別・形式別にいくらかかるのかは、別の記事で詳しくまとめています。まずは土台の金額を把握してから、この記事で式の部分を足していくと全体像がつかめます。

犬のお葬式の3つのかたちと費用の目安

静かな部屋で犬との思い出に向き合う飼い主
写真はイメージです

犬の見送りは、大きく3つのかたちに整理できます。「式を行うかどうか」「家族が立ち会うかどうか」が分かれ目です。下の表は、編集部が各社の公式料金表を確認して整理したものです(執筆時点)。

かたち お別れ・読経の時間 費用の目安 お骨の返却 こんな方に
合同火葬 行わない(霊園の合同法要に参列できる場合あり) 8,500円(税込)〜(ペット葬儀110番・執筆時点) 原則なし(合祀) 費用を抑えたい方・霊園に永代供養を託したい方
個別火葬(お任せ) 火葬には立ち会わず、後日お骨を受け取る 15,400円(税込)〜(ペット葬儀110番・執筆時点) あり 時間の確保が難しいが手元にお骨を残したい方
立会個別火葬 家族で見送り、拾骨まで立ち会う 17,600円(税込)〜(ペット葬儀110番・執筆時点) あり 最期まで自分の手で見送りたい方
寺院・霊園での葬儀式 読経や祭壇を伴う式として営む 62,700円(税込)〜(城南ペット霊園の立会火葬・小区分・執筆時点) あり 人のお葬式に近いかたちで送りたい方

ペット葬儀110番の料金は同社公式サイトに掲載されている税込のプラン価格です(お迎え・霊園合祀プラン8,500円〜、個別火葬プラン15,400円〜、立会火葬プラン17,600円〜/執筆時点)。いずれも最小区分の下限であり、犬の体重が大きくなるほど金額は上がります。

なお、式を行わずに火葬だけで見送ることが、簡略に済ませたことになるわけではありません。式を行うかどうかは、ご家族の体調や気持ち、住まいの事情や経済的なご事情も含めて選んでよい部分です。

読経・祭壇・お花——「式」の部分にかかる費用

お別れの場に供えられた白い花
写真はイメージです

ここからが、火葬料に上乗せされる「式」の部分です。公式サイトでオプション料金を公開している事業者の例を、編集部が確認できた範囲で整理しました。税込表記と税別表記が事業者ごとに異なるため、表記はそのまま記載しています(すべて執筆時点)。

項目 費用の目安 内容の例
葬儀時の読経(霊園の僧侶) 10,000円〜15,000円(税別) 大阪ペット霊園社の公式料金表に「葬儀(僧侶読経)」として掲載
僧侶の手配(自宅・霊園などへ派遣) 33,000円(税込) ペット供養の僧侶手配サービス「涙そうそう」。読経代・お布施・お車代・御膳料込み、宗派指定は+5,500円(税込)
お別れ室の祭壇 22,000円(税込)〜 JAペットの天国のオプション。式場でお別れの時間を持つ場合
自宅用の祭壇コース 55,000円〜165,000円(税込) 同上。自宅にお飾りを設えて見送る場合
棺(バスケット棺など) 5,500円〜9,900円(税込) 同上。体格に合わせてサイズが分かれる
拾骨(お骨上げ) 5,000円(税別) 大阪ペット霊園社。立会以外のプランで拾骨を希望する場合
初七日法要/合同四十九日法要 5,000円(税別)/1,000円(税別) 同上。後日あらためて営む供養

読経は「行わなければならないもの」ではありません。宗教的な作法をとらずに、家族だけで静かにお別れの時間を持つ見送り方も広く行われています。逆に、ご家庭の信仰にそって僧侶にお願いしたい場合は、霊園に在籍する僧侶に依頼する方法と、手配サービスを使う方法があります。

お花については、プラン内に「お別れ花」が含まれる事業者と、持ち込みや別料金になる事業者があり、公式サイトに金額を掲げていない社も多くみられます。ご自宅にある花や、あの子が好きだった散歩道の草花を供える方もいらっしゃいます。金額の多寡が気持ちの深さを表すものではない、という点は心に留めておいてください。

寺院・霊園で葬儀式として見送る場合の費用

自宅に設えた小さな供養のスペース
写真はイメージです

寺院の付属霊園などでは、火葬と読経・供養がひとつのプランにまとまっていることがあります。この場合は「火葬料+式の費用」を個別に足す必要がなく、総額が読みやすいという利点があります。編集部が公式サイトで確認した3園の例です(いずれも固定の施設を持ち、所在地が公開されている霊園です)。

霊園名(所在地) 立会での葬儀(小型犬の区分) 個別一任 料金に含まれる主な内容
慈恵院 付属多摩犬猫霊園(東京都府中市・足立区) 60,000円〜(公式に税込/税抜の記載なし・要確認) 38,000円〜(同上) 遺体のお迎え、霊安室での安置、紙製の仮位牌、僧侶による日々の読経、納骨堂の2年間利用
大蔵動物霊園(東京都世田谷区・妙法寺附属) 77,000円(税込) 55,800円(税込) 寺院附属の霊園での葬儀。納骨時は別途一時預かり金12,000円(税込)
城南ペット霊園(東京都) 62,700円(税込) 29,700円(税込) 園での骨上げ、引き取りまたは配送を選択可

金額の幅は、施設の設備や供養の内容、納骨や永代供養が含まれるかどうかで生まれます。大切なのは「その金額に何が含まれ、何が別料金なのか」を申し込み前に確認することです。とくに、お迎え(搬送)料、骨壷、納骨料、後日の法要は別立てになっていることが多い項目です。

火葬から収骨、供養までの全体の流れを先に知っておきたい方は、次の記事も参考になります。

犬のお葬式の進め方

犬にそっと寄り添う飼い主の手
写真はイメージです

お葬式を営む場合の進め方を、順を追って整理します。急いで決めなければならないことは多くありません。まずはご遺体を適切に安置し、落ち着いてから連絡をしても間に合います。

1ご遺体を安置し、体を清める

静かな場所に寝かせ、保冷剤やドライアイスでお腹まわりと頭部を冷やします。目や口をそっと閉じ、体をやわらかい布で拭いてあげてください。季節や室温にもよりますが、冷やして安置すれば数日はお別れの時間を持てるとされています。

2式を行うかどうか、家族で話す

読経をお願いするか、家族だけで見送るか、どなたかに参列してもらうか。ここを決めておくと、問い合わせの内容が定まります。迷ったときは「あの子ならどうしてほしいだろう」と考えると決めやすくなります。

3霊園・葬儀社に連絡し、見積もりの内訳を確認する

体重(または犬種)と希望する形式を伝え、総額を確認します。火葬料に含まれるもの、別料金になるもの(お迎え・骨壷・祭壇・読経・納骨)を一つずつ聞いてください。書面やメールで内訳を残してもらえると安心です。

4お別れの品を用意する

棺に納められるものは事業者ごとに決まりがあります。生花や少量のフードは可とされることが多く、首輪の金具・プラスチック製品・電池を含むおもちゃは避けるよう案内されるのが一般的です。何を入れられるかは事前に確認しましょう。

5式・火葬当日を迎える

立会の場合は、お別れの時間、火葬、拾骨という流れが基本です。読経をお願いした場合はお別れの時間に営まれます。ご家族の体調がすぐれないときは、無理に立ち会わず個別一任に切り替える判断もあってよいものです。

6納骨・手元供養など、その後を決める

お骨は必ずしもすぐに納骨しなくて構いません。手元に置いて過ごし、気持ちが落ち着いてから霊園へ納める方も多くいらっしゃいます。四十九日や一周忌の法要を営むかどうかも、後から決められます。

\ 詳細・ご相談は公式サイトから /

ペット葬儀110番 公式サイトはこちら

どこに相談すればよいか分からないときは、24時間受付の相談窓口を利用する方法もあります。プランと料金を確認したうえでお申し込みください

人を招くお別れ会を開く場合に決めること

写真と花を飾ってお別れの時間を持つ様子
写真はイメージです

ご家族以外の方——同居していないご親族、犬を可愛がってくれたご近所の方、ドッグランや散歩仲間などを招いてお別れ会を開く方もいらっしゃいます。人のお葬式のような形式や作法は決まっていないため、次の点を先に決めておくと迷いが減ります。

  • 場所:霊園のお別れ室・式場を使うか、自宅で行うか(式場利用は別料金のことが多い)
  • 人数と席:お別れ室に入れる人数には上限があります。事前に確認を
  • 時間:火葬前に30分〜1時間ほどのお別れの時間を設けるのが一般的です
  • お花・供物:持ち込みの可否と、棺に納められるものの範囲
  • お香典やお返し:ペットのお別れ会では受け取らない方も多く、決まりはありません
  • 写真・思い出の品:飾りたいものがあれば当日持参できるか確認を

会葬者を招く場合でも、あらたまった案内状は必須ではありません。無理に人数を集める必要もなく、ご家族だけで静かに過ごす時間を選んでも構いません。お別れ会は、残された人の気持ちを整えるための時間でもあります。

葬儀社・霊園の選び方と、相談先

飼い主の手のひらに重ねられた犬の前足
写真はイメージです

ペットの葬儀・火葬をめぐっては、火葬後に高額な追加料金を請求された、遺体が適切に扱われていなかった、といった相談が消費生活の窓口などに寄せられてきた経緯があります。悲しみのなかで冷静な判断が難しい時期だからこそ、次の点を確認してから依頼してください。

依頼前に確認したいこと

  • 固定の施設(火葬炉のある斎場・霊園)と所在地が公開されているか
  • 会社名・所在地・電話番号が公式サイトに明記されているか
  • 体重区分ごとの料金表が公開され、総額を事前に確定できるか
  • 立ち会いができるか、返骨(お骨の返却)があるか
  • 読経・祭壇・骨壷・納骨が料金に含まれるか、別料金か
デメリット・注意したいサイン
  • 料金表がなく「見てから決める」としか答えない
  • 火葬中や火葬後に追加費用を求められる説明がある
  • 所在地や固定施設が確認できず、連絡先が携帯電話のみ
  • 返骨や立ち会いについて、明確な回答が得られない

複数の事業者に問い合わせて比べるのが理想ですが、そこまでの気力が出ないこともあります。その場合は、全国の葬儀社を取り次ぐ相談窓口を使い、料金と条件を確認したうえで決める方法もあります。電話口で契約を急がされることがないかどうかも、判断の材料にしてください。

\ 詳細・ご相談は公式サイトから /

ペット葬儀110番 公式サイトはこちら

東証上場のシェアリングテクノロジー株式会社が運営する取次窓口です。24時間365日の受付で、プラン内容と料金を確認してから申し込めます

よくある質問

Q犬のお葬式で読経は必ず必要ですか。

A必要ではありません。読経は任意の項目で、行わずに家族だけで見送る方も多くいらっしゃいます。ご家庭の信仰や考え方にそって決めていただいて構いません。お願いする場合は、霊園に在籍する僧侶に依頼する方法と、僧侶手配サービスを使う方法があります。

Q火葬だけの場合と、お葬式をする場合で費用はどのくらい変わりますか。

A差が出るのは、読経・祭壇・お別れ室の使用・棺などの項目です。編集部が確認した公式料金では、葬儀時の読経が10,000円〜15,000円(税別・大阪ペット霊園社)、お別れ室の祭壇が22,000円(税込)〜(JAペットの天国)などでした(執筆時点)。どこまで行うかで加算額は変わります。

Qお布施は別に用意したほうがよいですか。

Aプラン料金に読経料やお布施が含まれている事業者もあります。たとえば僧侶手配サービス「涙そうそう」は、読経代・お布施・お車代・御膳料を含めて33,000円(税込)と案内しています(執筆時点)。別途必要かどうかは、申し込み前に確認するのが確実です。

Qすぐに決められません。何日くらい待てますか。

A保冷剤やドライアイスで冷やして安置すれば、季節や室温にもよりますが数日はお別れの時間を持てるとされています。多くの霊園・葬儀社は24時間受付を行っており、深夜に急いで手配する必要はありません。ご家族が落ち着いてから連絡しても間に合います。

※本記事の料金は執筆時点(2026年7月)の各社公式サイト情報です。税込/税別の表記は各社の記載に従っています。最新の料金・プラン内容は各公式サイトでご確認ください。

まとめ

犬のお葬式の費用は、体重と形式で決まる火葬料に、読経・祭壇・お花・棺・法要といった「式の費用」が積み上がるかたちで決まります。式の項目はいずれも任意で、行う分だけ加算されます。だからこそ、見積もりでは「その金額にどこまで含まれるか」を先に確かめることが、後悔を減らす一番の近道です。

そして、費用をかけたかどうかで見送りの価値が決まることはありません。読経をお願いしても、家族だけで静かに手を合わせても、あの子と過ごした日々は変わらずそこにあります。どうかご自身とご家族の気持ちを大切に、無理のないかたちを選んでください。あの子が穏やかな光の中で、安らかに眠れますように。

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