安置・ご遺体のケア 死亡直後の対応

ペットが亡くなったら|まずすること・安置・種類別の届出と火葬の選び方

大切な家族が、静かに旅立っていきました。犬も猫も、うさぎやハムスターのような小さな命も、突然のお別れは同じようにつらく、頭が真っ白になってしまうものです。「いま、何をしてあげればいいの」「このままにしておいて大丈夫なの」——そんな不安の中でこのページにたどり着いた方も多いと思います。

結論から申し上げると、急いで火葬の手配をする必要はありません。まずはお体を整えて安置してあげれば、数日は一緒に過ごせます。この記事では、当メディア編集部が動物種ごとの安置方法・保冷のしかた・届出の要否・火葬の選択肢を整理し、あわてずお別れの準備を進められるようまとめました。

飼い主さん
さっきまで元気だったのに、急なことで何も手につきません。すぐに火葬をお願いしないといけないのでしょうか…?
編集部
どうか、あわてないでください。まずはお体を清め、涼しい場所で保冷して安置してあげれば、季節にもよりますが数日はそばにいられます。お気持ちが少し落ち着いてから、火葬の形を選んでも遅くありませんよ。順を追ってご説明しますね。

一言でいうと、まず「体を整えて保冷・安置」してあげれば、あわてて火葬を手配しなくても数日は一緒に過ごせます。そのあいだに、動物種ごとの届出の要否を確認し、火葬・供養の形を落ち着いて選べば大丈夫です。

ペットが亡くなったら、まずすること|全体の流れ

やることは多く見えても、順番はとてもシンプルです。犬・猫・うさぎ・ハムスターなど、動物の種類が違っても、最初にしてあげることはほぼ共通しています。まずは全体像を掴んでおきましょう。

ペットが亡くなったら最初にする4つの流れ(体を整える・保冷して安置・届出を確認・火葬供養へ)
ペットが亡くなったあと、最初にする流れ(当メディア編集部作成)

この4ステップのうち、今すぐ大切なのは「体を整える」と「保冷して安置する」の2つです。届出や火葬は、少し気持ちが落ち着いてからでも間に合います。次の章から、ひとつずつ具体的にご説明します。

ご遺体の安置の手順|清拭・姿勢・保冷

旅立ったペットにそっと寄り添う飼い主
写真はイメージです

ご遺体は、時間とともに硬直が進み、体液が出てくることがあります。だからこそ、まだ体が柔らかいうちに整えてあげることが、後悔しないお別れにつながります。次の手順で、そっと進めてあげてください。

1目と口をそっと閉じ、体を清める

半開きになっていることの多い目や口を、指で優しく閉じてあげます。かたく絞ったタオルやガーゼで、全身をていねいに拭いてあげましょう。お尻や口元は汚れが出やすいので、特に清めてあげると安心です。ブラッシングで毛並みを整えてあげるのもよいお別れの時間になります。

2硬直が進む前に、眠るような姿勢にする

死後硬直は、一般に亡くなってから数時間ほどで手足やあごから始まるといわれます。硬直してしまうと棺や箱に納めにくくなるため、まだ柔らかいうちに、手足を体に沿わせて、丸まって眠っているような自然な姿勢にしてあげてください。無理に力を加える必要はありません。

3箱に寝かせ、保冷剤で冷やして安置する

体が入る大きさの箱やバスケットに、ペットシーツやタオルを敷いて寝かせます。保冷剤やドライアイスを、タオルで包んで頭とお腹(内臓のある部分)に当てて冷やします。腐敗は内臓から進むためです。直射日光の当たらない、家の中で最も涼しい場所に安置し、保冷剤はこまめに交換してください。

保冷をしっかり行えば、冬場で4〜5日ほど、夏場でも2〜3日ほどはお別れの時間を持てるといわれます。ただし気温や体の状態によって変わるため、変化が見られたら早めに火葬を検討するのが安心です。ハムスターや小鳥など小さな子は乾燥・変化が早いので、保冷を確実にしてあげましょう。

死後硬直や姿勢を整えるタイミングについては、こちらの記事でさらにくわしくまとめています。

動物の種類でちがう届出の要否|犬・猫・小動物

そっと重ねられた飼い主の手とペットの前足
写真はイメージです

「役所への手続きは必要なの?」という疑問は、動物の種類によって答えが変わります。手続きが法律で決まっているのは、原則として犬だけです。まずは一覧で確認しましょう。

動物の種類 役所への届出 安置・お別れの注意点
必要(死亡届+鑑札・注射済票の返納) 狂犬病予防法で登録済みのため、死亡から30日以内が目安
原則不要 登録制度がないため届出は不要。安置・火葬の準備を
うさぎ・ハムスター等の小動物 原則不要 体が小さく変化が早いため、保冷を確実に
小鳥・フェレット等 原則不要 特定動物・輸入種は自治体で扱いを確認

犬を飼っていた場合は「死亡届」の提出が必要です。これは狂犬病予防法にもとづく登録を抹消する手続きで、お住まいの市区町村の窓口(保健所・生活衛生課など)に、鑑札と狂犬病予防注射済票を添えて届け出ます。多くの自治体で死亡から30日以内が目安とされ、窓口のほかオンラインや郵送に対応する自治体もあります。手続きの名称や方法は自治体で異なるため、正確な方法はお住まいの市区町村の公式サイトでご確認ください

猫やうさぎ、ハムスターなどには登録制度がないため、届出は原則として不要です。心の準備が整ってから、火葬や供養の形を選んであげれば大丈夫です。なお、庭などにご遺体を埋葬(土葬)することは、私有地であれば法律上禁じられてはいませんが、浅く埋めると悪臭や掘り返しの原因になり、近隣トラブルにもつながりやすいため、深く埋めるか、火葬を選ぶ方が増えています。公園や河川敷などの公共の土地には埋葬できません。

火葬・供養への進み方|形式の選び方と相談先

お供えの花に囲まれた静かな祭壇
写真はイメージです

お体を安置できたら、次はお見送りの形を考えます。ペットの火葬には大きく3つの形式があり、お骨を手元に残したいかどうかで選ぶのが基本です。動物の種類や体の大きさで料金は変わりますが、考え方はどの子でも同じです。

火葬形式 費用相場(税込) お骨の返却 こんな方に
合同火葬 6,600円〜(体重で変動) 不可(他の子と一緒に供養) 費用を抑えたい・霊園で供養してほしい
個別一任火葬 15,400円〜(体重で変動) あり(火葬は業者に一任) お骨は残したいが立ち会いはつらい
個別立会火葬 17,600円〜(体重で変動) あり(お見送り・お骨上げに立ち会える) 人と同じように最期まで見送りたい

料金は火葬形式と体重で決まり、上記はハムスターなど小さな子から中型犬までを含めた目安です。金額は執筆時点(2026年7月)の大手ペット火葬サービスの公式料金を横断した参考値で、合同火葬ではお骨が返ってこない点は、あとで後悔しないよう家族でよく話し合ってから決めましょう。費用の内訳や体重別の目安は、こちらの記事でくわしく整理しています。

悪質な業者を避けるために確認したいこと

大半の業者は誠実にお見送りをしてくれますが、残念ながらごく一部に、格安をうたって当日に高額を請求したり、ご遺体を適切に扱わない悪質な業者が実在します。移動火葬車による不適切な処理が報道された例もあり、悲しみで冷静な判断がしにくい時こそ、次の点を確認してから依頼すると安心です。

  • 会社の所在地・固定の斎場や事務所が公式サイトで確認できるか
  • 立ち会いや、お骨の返却(返骨)ができるか
  • 見積もりの総額を事前に書面や画面で提示してくれるか
  • 電話やメールの対応が丁寧で、追加料金の説明が明確か

特に「立ち会いの可否」「返骨の有無」「料金の事前確定」の3つは、依頼前に必ず確認しておきたいポイントです。全国対応の相談窓口を使えば、深夜でも電話でお迎えや火葬形式の相談ができ、料金の目安を先に確認できます。

\ 詳細・ご相談は公式サイトから /

ペット葬儀110番 公式サイトはこちら

24時間の相談に対応しています。お迎えの時間や火葬形式、料金の目安を、依頼前に落ち着いて確認できます。

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気持ちの整理とペットロス

やわらかな光がさす静かな窓辺
写真はイメージです

やるべきことを終えたあと、ふと涙が止まらなくなったり、「もっと何かできたのでは」と自分を責めてしまう——それは、それだけ深く愛していた証です。悲しみの深さや、立ち直るまでの時間に「正しさ」はありません。無理に前を向こうとせず、悲しい気持ちをそのまま受け止めてあげてください。

お仕事を休むべきか迷う方もいます。忌引きの制度は人が対象で、ペットは対象外の会社が多いのが実情ですが、有給休暇を使ってお見送りの時間を取ることは、何ら後ろめたいことではありません。気持ちがつらい日は、無理をしないことも大切なお世話のひとつです。

写真を飾ったり、思い出を書き留めたり、同じ経験をした方の言葉に触れたりすることが、少しずつ心をほどいてくれることもあります。悲しみが長く続き、眠れない・食べられないといった状態がつづくときは、ひとりで抱え込まず、専門の相談窓口や医療機関に相談してください。頼ることは、弱さではありません。

よくある質問

Q亡くなってから、何日くらい一緒にいられますか?

Aしっかり保冷して涼しい場所に安置すれば、冬場で4〜5日、夏場で2〜3日ほどが一つの目安といわれます。ただし気温やお体の状態によって変わります。変化が見られたら、早めに火葬を検討してあげてください。ハムスターや小鳥など小さな子は変化が早いので、保冷を確実にしましょう。

Q動物病院に、亡くなったことを知らせる必要はありますか?

A法律上の義務はありません。ただし、かかりつけの病院では火葬業者を案内してくれたり、病院で亡くなった場合はご遺体の一時的なお預かりに対応してくれることもあります。心細いときは、一度相談してみると安心です。

Q保冷剤が手元にありません。どうすればいいですか?

Aまずは家の中で最も涼しい部屋に、直射日光を避けて安置してください。凍らせた保冷剤や、ビニール袋に入れた氷、冷凍したペットボトルでも代用できます。いずれもタオルで包み、頭とお腹を中心に冷やしてあげましょう。ドライアイスはより長く保冷できるため、火葬まで日数があく場合は業者に相談すると用意してもらえることがあります。

Q火葬はすぐに手配しないといけませんか?

Aいいえ、あわてる必要はありません。きちんと安置できていれば、数日のあいだにゆっくり火葬の形式や業者を選べます。悲しみの中で急いで決めると、後悔や高額請求のトラブルにつながることもあります。まずはお体を整え、落ち着いてから相談窓口などで検討してください。

※本記事の料金は執筆時点(2026年7月)の各社公式サイト情報をもとにした目安です。最新の情報や届出の方法は、各公式サイト・お住まいの自治体でご確認ください。

※本記事は一般的な情報の提供を目的としたもので、診断や治療の代わりになるものではありません。悲しみがつらく長く続く場合は、専門の相談窓口や医療機関にご相談ください。

まとめ|あわてず、そばにいる時間を大切に

ペットが亡くなったあとに、まずしてあげたいのはお体を整えて、保冷して安置してあげることです。犬・猫・うさぎ・ハムスター、どの子でも最初の心得は同じで、あわてて火葬を手配する必要はありません。犬だけは死亡届が必要ですが、それも少し落ち着いてからで間に合います。悪質な業者を避けるために、立ち会いの可否・返骨の有無・料金の事前確定だけは、依頼の前に確認しておきましょう。

やるべきことの一つひとつが、あの子への最後のお世話です。どうか、残された時間をそっとそばで過ごしてあげてください。あなたとあの子の日々が、あたたかな灯りとなって、これからも静かに心を照らしてくれますように。

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