大切なペットとのお別れが近づいたとき、あるいはすでに見送ったあとに、「棺(ひつぎ)はどこで用意すればいいのだろう」と静かに検索される方は少なくありません。ホームセンターやネット通販、身近な段ボールなど、選択肢はいくつかありますが、いざとなると迷ってしまうものです。この記事では、ペット用の棺をホームセンターなどで用意する方法、段ボールで手作りする際の手順、そして火葬に配慮して棺に入れてよいもの・避けたほうがよいものを、当メディア編集部が調べた内容をもとに静かに整理しました。あわてず、その子に合ったかたちで見送るための参考になればと思います。


一言でいうと、ペット用の棺はホームセンターや通販で買う・段ボールで手作りする・葬儀社に用意してもらうの3通りがあり、どれを選んでも問題ありません。大切なのは、火葬をきれいに終えられるよう「入れるもの」に少し気を配ることです。
ペット用の棺はどこで用意する?ホームセンター・通販・手作りの選択肢
ペット用の棺には「必ず専用品を使わなければならない」という決まりはありません。用意の仕方は大きく3つに分かれます。ご家庭の状況やお気持ちに合わせて、無理のない方法を選んでいただければ十分です。

それぞれの入手先の目安を、下の表に整理しました。
| 用意の方法 | 入手先の例 | 費用の目安 | こんな方に |
|---|---|---|---|
| 段ボールで手作り | 自宅の空き箱・ホームセンター | 0円〜数百円 | 手をかけて見送りたい方 |
| 市販の棺を買う | ホームセンター・ネット通販 | 1,000円〜10,000円前後 | きれいなかたちで整えたい方 |
| 葬儀社に用意してもらう | ペット火葬・葬儀業者 | プランに含む場合が多い | 手配をまかせたい方 |
※費用は商品やプランにより幅があります。目安としてご覧ください。
ホームセンター・ネット通販で用意する場合
ホームセンターでは、収納用の丈夫な段ボールや、木製のボックス、バスケット(かご)などが手に入ります。専用の「ペット棺」として売られていない場合でも、その子の体格に合ったサイズの箱を選べば十分に代わりになります。ネット通販では「ペット 棺」で検索すると、木目調の段ボール棺や、覗き窓・お布団付きの専用棺なども見つかります。火葬に使う場合は、燃えやすい紙・木を主な素材とし、金具やプラスチックの装飾が少ないものを選ぶと、あとの手間が少なくなります。
その子に合うサイズの目安
棺は、体をゆったり横たえられる大きさが目安です。手足を自然に折りたたんだ状態で、周りに少し余裕がある程度が扱いやすいとされています。大きすぎると火葬に時間がかかったり、業者によっては受け入れられないこともあるため、迷ったときは依頼先の火葬業者にサイズを相談すると安心です。
段ボールでペット用の棺を手作りする手順
ホームセンターや自宅の段ボールを使えば、その子だけの棺を手作りできます。特別な道具はほとんど必要ありません。お別れまでの時間を、手を動かしながら静かに過ごされる方もいらっしゃいます。難しく考えず、できる範囲で整えていただければ大丈夫です。

1体格に合う段ボールを用意する
体を横たえて少し余裕のある大きさの段ボールを選びます。深さが足りないときは、2つの箱を組み合わせたり、ふたを高さ調整に使ったりすると整えやすくなります。
2内側にやわらかい紙などを敷く
底に新聞紙やキッチンペーパー、薄手の紙などを敷いて寝床を整えます。厚い毛布やタオルは燃え残りの原因になりやすいため、火葬に持ち込む場合は控えめにします。
3そっと寝かせてあげる
体をやさしく横たえます。夏場やお別れまで時間がある場合は、保冷剤をタオルで包んでお腹や背中に添えると、状態を保ちやすくなります。
4お花やお手紙を添える
淡い色のお花やお手紙、写真などを添えます。何を入れるかは火葬に関わるため、次の章の目安を参考に選んでください。
段ボール棺は運搬用にも便利です。ただし、火葬炉での燃え残りや黒いススを避けるため、ガムテープやプラスチックの持ち手は火葬前に外しておくと、お骨をきれいに残しやすくなります。業者によっては段ボール棺のまま火葬できる場合もあれば、運搬用として使い火葬時は別に対応する場合もあるため、事前の確認をおすすめします(参考:ペトリィ「ペットの棺の作り方」)。
棺に入れてよいもの・火葬で避けたいもの
棺には、その子との思い出の品を添えてあげたくなるものです。ただ、火葬をきれいに終え、お骨をよい状態で残すためには、素材に少し気を配る必要があります。下の図解に、入れてよいもの・避けたいもの・事前に確認したいものを整理しました。

入れてあげてよいもの
お花(淡い色を少量)、お手紙、写真といった紙のものは、燃えやすく灰も残りにくいため添えやすい品です。大好きだったおやつやフードも、ティッシュに包んで少量であれば入れられることが多いとされています。濃い色のお花は花びらの色がお骨に移ることがあるため、白や淡い色を選ぶと安心です。
火葬で避けたほうがよいもの
プラスチックやゴム、金属を含むものは、燃え残ったり、煙やススが出たり、お骨が変色する原因になることがあります。具体的には、以下のようなものが挙げられます。
- プラスチック・ゴム製のおもちゃ
- 金属の金具が付いた首輪・リード、缶詰のフード
- 厚い毛布・タオル・洋服などの布類
- ガラス・陶器の器
どうしても一緒に見送りたい品がある場合は、燃やさずにお骨と一緒に保管する方法もあります。火葬に入れられるものは業者によって扱いが異なるため、迷ったときは事前に相談してください(参考:ペット葬儀110番「ペット火葬に使う棺」)。
ペット用の棺・火葬にかかる費用の目安
棺そのものの費用は、段ボールで手作りする場合はほぼかからず、市販の棺でも数百円〜1万円前後が目安です。多くのペット火葬・葬儀業者では、棺や骨壷が火葬プランに含まれていることもあります。火葬の費用は形式や体重によって変わり、下の表はあくまで一般的な目安です。

| 火葬の形式 | お骨の返却 | 費用の目安(体格により変動) | こんな方に |
|---|---|---|---|
| 合同火葬 | なし(合同供養) | 比較的おさえられる | 供養は霊園にまかせたい方 |
| 個別火葬(一任) | あり(お骨返却) | 合同より高め | お骨を手元に残したい方 |
| 立会火葬 | あり(立ち会い・返骨) | 個別よりさらに高め | 最期まで見送りたい方 |
※具体的な料金は体重や地域、業者により異なります。正確な費用は各業者の公式サイトや見積もりでご確認ください。
体重別のより詳しい費用相場については、こちらの記事で整理しています。
棺や火葬のことで迷ったら相談できる窓口
棺の用意の仕方、入れてよいもの、火葬の形式など、はじめてのことばかりで迷われるのは自然なことです。深夜や早朝など、時間帯を問わず相談したいときには、ペット火葬・葬儀の相談窓口を頼るのもひとつの方法です。

業者を選ぶときは、立ち会いや返骨ができるか、固定の斎場や所在地が確認できるかを目安にすると安心です。移動火葬車による高額請求などのトラブルも一部で報じられているため、料金や対応内容を事前にはっきり確認できる業者を選びましょう。
よくある質問
※本記事の料金は執筆時点(2026年7月)の一般的な目安です。棺や火葬の具体的な費用・対応内容は、各業者の公式サイトや見積もりでご確認ください。
まとめ
ペット用の棺は、ホームセンターや通販で買う、段ボールで手作りする、葬儀社に用意してもらう——どの方法を選んでも間違いではありません。大切なのは、火葬をきれいに終えてお骨をよい状態で残せるよう、入れるものの素材に少し気を配ることです。段ボール棺の可否や入れられる品は業者によって異なるため、迷ったときは事前に相談してください。あわてず、その子に合ったかたちで整えてあげれば十分です。最後のお支度が、あなたとその子にとって穏やかな時間になりますように。