安置・ご遺体のケア 死亡直後の対応

ペットの遺体を保つドライアイス|入手先・使い方・安置日数の目安

大切なあの子が旅立ったあと、火葬までのあいだ、ご遺体をどう保てばいいのか。慣れない状況のなかで「ドライアイスがいいと聞いたけれど、どこで手に入るの?」「どのくらいの量が必要なの?」と、静かに戸惑っておられる方も多いと思います。悲しみのただ中で調べものをするのは、とてもつらいことです。

この記事では、ペットのご遺体を保冷する方法として使われるドライアイスの入手先・使い方・扱いの注意点と、保冷剤との使い分け、安置日数の目安までを、編集部が葬儀社や公的機関の公開情報をもとに整理しました。急がなくて大丈夫です。あの子とあなたのペースで、そっと読み進めていただければと思います。

飼い主さん
家に連れて帰ってきたのですが、火葬までどう保てばいいのか分からなくて……。ドライアイスは必要でしょうか。
編集部
お気持ち、お察しします。夏場や火葬まで日があるときは保冷がとても大切です。ドライアイスと保冷剤の使い分けや、扱いで気をつけたいことを、順番にそっとご案内しますね。

一言でいうと、ご遺体はまずお腹まわりを重点的に冷やして安置し、火葬までの時間が短ければ保冷剤で、夏場や数日空くならドライアイスで保冷するのが安心です。ドライアイスは葬儀社や氷店、一部のホームセンターなどで入手でき、直接触れない・換気するなどの扱いに注意すれば、ご遺体をやさしく保つ助けになります。

ご遺体の保冷にドライアイスを使う理由と、置く場所

ペットが亡くなると、体温が失われるとともに、時間の経過にともなってご遺体の状態が変化していきます。とくに気温の高い季節は変化が早く進むため、火葬やお別れまでのあいだ、できるだけ低い温度でご遺体を保つことが大切になります。ドライアイスは二酸化炭素を固めたもので、表面温度はおよそマイナス79度と非常に低く、氷や保冷剤よりも強く冷やせることから、人の葬儀でも古くからご遺体の保冷に使われてきました。

冷やすときに大切なのは、置く場所です。ご遺体の変化はお腹の内臓から進みやすいため、お腹まわりを中心に、胸のあたりまで重点的に冷やすのが基本になります。頭やしっぽの先だけを冷やしても、傷みやすい部分が十分に冷えず効果が薄くなってしまいます。ドライアイスはタオルや布で包み、ご遺体をおさめた箱の中で、お腹に添えるように置いてあげてください。

旅立ったペットを箱にやさしく安置し、保冷しているイメージ
写真はイメージです

安置そのものの流れ(清拭・姿勢を整える・冷やす)については、次の図解にまとめました。ドライアイスを使う場合も、この流れのなかの「保冷」の部分を担うイメージです。

ペットが亡くなった直後の安置の流れ(清拭・姿勢を整える・保冷)を示した図解
亡くなった直後の安置と保冷の流れ(当メディア編集部作成)

亡くなった直後のお体のこと(死後硬直の進み方や姿勢の整え方)は、こちらの記事でやさしく解説しています。

ドライアイスはどこで手に入る?入手先と量の目安

いざ必要になったとき、ドライアイスをどこで入手できるのか分からず困ってしまう方は少なくありません。入手先としては、主に次のような場所が挙げられます。いずれも在庫や取り扱いは店舗によって異なるため、向かう前に電話で確認しておくと確実です。

ドライアイスはどこで手に入る?入手先と量の目安の基本情報

主な入手先 ペット葬儀社・氷専門店(製氷会社)・一部のホームセンターやスーパー・アイスクリーム販売店など
購入時の注意 取り扱いの有無・在庫は店舗差が大きいため事前に電話確認
受け取り 断熱性の高い発泡スチロールの箱やクーラーボックスがあると持ち帰りやすい

もっとも確実なのは、ペットの火葬・葬儀を依頼する葬儀社に相談することです。多くの葬儀社では、ご遺体のお迎えや安置の際にドライアイスの手配・処置まで含めて対応してくれるため、自分で用意する手間や扱いの不安を減らせます。火葬まで日が空く場合や、扱いに自信がない場合は、無理に自分で用意しようとせず、まず相談窓口に問い合わせるのが安心です。

量の目安は、ご遺体の大きさ(体重)や気温、火葬までの日数によって変わります。小型の子であれば少量でも足りることがありますが、大型の子や夏場は多めに必要になります。ドライアイスは時間とともに気体になって少しずつ減っていくため、1日〜2日ごとに様子を見て継ぎ足す使い方になります。正確な量は入手先や葬儀社に「体重◯kgの子を◯日安置したい」と伝えて相談すると、過不足なく用意できます。

小さな家族を見送る飼い主の手のイメージ
写真はイメージです

ドライアイスと保冷剤、どう使い分ける?

「ドライアイスと保冷剤、どちらを使えばいいの?」という疑問はとても多いものです。結論から言うと、火葬まで短時間なら保冷剤、夏場や数日空くならドライアイスが向いています。それぞれの特徴を整理してみます。

保冷の方法 冷やす力 向いている場面 気をつけたいこと
保冷剤・氷 おだやか 当日〜翌日に火葬する/涼しい季節 溶けやすく、こまめな交換が必要。結露で濡れないようタオルで包む
ドライアイス 強い 夏場・火葬まで数日空く/しっかり保冷したい 入手先が限られる。直接触れない・換気など扱いに注意が必要

火葬まで当日〜翌日など短い場合は、家庭用の保冷剤や氷でも十分に間に合うことが多く、その場合はわざわざドライアイスを用意する必要はありません。保冷剤を使うときは、結露でご遺体が濡れないよう、必ずタオルで包んでからお腹に添えてください。一方、夏場や、火葬まで数日空くとき、しっかり冷やしたいときは、冷やす力の強いドライアイスが頼りになります。両方を組み合わせて使うこともできます。

こんな方はドライアイスが向いています

  • 気温の高い夏場に、火葬まで日を置いてお別れの時間を取りたい方
  • 遠方の家族の到着を待つなど、数日間ご遺体を安置する必要がある方
  • 保冷剤だけでは冷やす力が足りないと感じる、体の大きな子の飼い主の方
静かな時間のなかでお別れを待つ様子のイメージ
写真はイメージです

ドライアイスを扱うときの注意点

ドライアイスはとても便利ですが、非常に低温で、扱いを誤ると思わぬけがや事故につながることがあります。あの子をやさしく見送るためにも、次の点にだけは気をつけてください。手順として整理します。

1素手で直接触れない

ドライアイスは表面温度がおよそマイナス79度と非常に低く、素手で長く触れると凍傷(低温やけど)を起こします。必ず軍手や厚手の布、タオル越しに扱ってください。お子さんやほかのペットが触れない場所で保管することも大切です。

2密閉せず、換気しながら使う

ドライアイスは気体(二酸化炭素)になって少しずつ減っていきます。狭い密閉空間で大量に使うと、その場所の二酸化炭素の濃度が高くなり、人にとって危険な場合があります。安置している部屋はときどき窓を開けて換気し、車で運ぶときも密閉しきらないよう気をつけてください。

3ご遺体に直接あてず、タオルで包む

ドライアイスをご遺体に直接あて続けると、その部分が凍って黒く変色したり、硬くなったりすることがあります。タオルや布で包んでから、お腹に添えるように置いてあげてください。冷えすぎが気になる部分は少し離してあげると安心です。

4密閉容器やビニール袋で保管しない

持ち帰りや保管のとき、ふたを固く閉めた瓶やペットボトル、密閉したビニール袋に入れると、気体になったときに内圧が上がって破裂する危険があります。発泡スチロールの箱など、通気のある容器でゆるやかに保管してください。

安置したペットのそばに供えたお花のイメージ
写真はイメージです

扱いに不安があるときは、無理をなさらないでください。ドライアイスの処置も含めてお願いできる葬儀社に相談すれば、安全に、そしてていねいにあの子を保ってもらえます。

安置日数の目安と、火葬・お見送りへの進み方

ご遺体を安置できる日数は、季節や保冷の状態によって変わります。あくまで目安ですが、しっかり保冷した場合で、夏場は2日〜3日ほど、冬場は3日〜5日ほどが一つのめやすとされています。エアコンで室温を低く保ち、直射日光を避け、お腹まわりの保冷を切らさないようにすると、より状態を保ちやすくなります。ただし、これは絶対的な数字ではありません。ご遺体の様子(においや状態の変化)を見ながら、無理に日数を延ばさず、心の準備が整ったタイミングでお見送りへ進むのが、後悔の少ないお別れにつながります。

お見送りの前に供えたお花のイメージ
写真はイメージです

火葬には、他の子と一緒にお見送りする合同火葬、あの子だけを個別に火葬する個別火葬、火葬に立ち会い、お骨上げまで見守れる立会火葬などの形式があります。費用は形式や体重によって異なるため、依頼先で「体重◯kgで、立会火葬を希望」といった形で見積もりを取り、内容を確認してから決めると安心です(費用は執筆時点の一般的な情報です。詳しくは各社にご確認ください)。

どこに相談すればいいか迷うときや、扱いに不安があるときは、ご遺体のお迎え・安置・火葬までまとめて対応してくれる葬儀サービスに問い合わせるのも一つの方法です。業者を選ぶときは、立ち会いや返骨の可否、料金が事前に明確か、固定の斎場や所在地が確認できるかを目安にすると、安心して任せられる先を選びやすくなります。

\ 詳細・ご相談は公式サイトから /

ペット葬儀110番 公式サイトはこちら

全国対応で、深夜・早朝のお迎えや安置のご相談ができます。まずは費用や対応エリアの確認から。

亡くなったあとのお別れ・火葬・手続きの流れ全体は、こちらの記事でやさしくまとめています。

よくある質問

Qドライアイスがすぐに手に入らないときは、どうすればいいですか?

Aまずは家庭用の保冷剤や氷でお腹まわりを冷やし、エアコンで室温を下げて直射日光を避けてください。とくに涼しい季節や、当日〜翌日に火葬する場合は、保冷剤でも十分に間に合うことが多いです。数日空く場合や夏場は、ペット葬儀社に相談すると、ドライアイスの手配や安置まで対応してもらえます。

Qドライアイスはどのくらいの量が必要ですか?

Aご遺体の大きさ(体重)・気温・火葬までの日数によって変わるため、一律の量はお伝えできません。ドライアイスは時間とともに減っていくので、1日〜2日ごとに様子を見て継ぎ足します。入手先や葬儀社に「体重◯kgの子を◯日安置したい」と伝えて相談すると、過不足なく用意できます。

Qドライアイスでご遺体が凍ってしまうことはありますか?

A直接あて続けると、その部分が凍って変色・硬化することがあります。必ずタオルや布で包んでから、お腹に添えるように置いてください。冷えすぎが気になる部分は少し距離をとると安心です。全体を無理に凍らせる必要はなく、傷みやすいお腹まわりを重点的に冷やせば十分です。

Q安置は何日くらいまで大丈夫ですか?

Aしっかり保冷した目安として、夏場は2日〜3日ほど、冬場は3日〜5日ほどとされています。ただしご遺体の様子は季節や環境で変わるため、においや状態の変化を見ながら判断してください。無理に日数を延ばさず、心の準備が整ったタイミングでお見送りへ進むことをおすすめします。

※本記事の料金・費用に関する記載は執筆時点(2026年7月)の一般的な情報です。最新の内容や正確な費用は各社の公式サイト・窓口でご確認ください。

まとめ

ペットのご遺体を保つドライアイスは、お腹まわりを重点的に冷やすこと、素手で触れない・換気する・直接あてないといった扱いを守ることが大切です。火葬まで短ければ保冷剤で、夏場や数日空くならドライアイスで、と場面に合わせて選んでいただければ十分です。扱いに不安があるときは、どうか一人で抱え込まず、葬儀社の相談窓口を頼ってください。

慣れないことばかりで、心も体も疲れていることと思います。手を止めて、あの子のそばで静かに過ごす時間も、どうか大切になさってください。あの子との最後の時間が、あたたかく穏やかなものになりますように。

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