ペット葬儀・火葬 葬儀の基礎知識・流れ

犬の葬式の流れ|安置から火葬・収骨・供養まで|費用の目安と業者選び

長いあいだ家族として過ごしてきた愛犬とのお別れ。いざその日が近づくと、あるいは突然その時が訪れると、「葬式(お見送り)はどう進めればいいのだろう」と、悲しみのなかで戸惑ってしまう飼い主さんは少なくありません。人の葬儀と違って経験する機会も少なく、何から手をつければいいか分からないのは当然のことです。

この記事では、当メディア編集部が大手ペット火葬サービスや自治体の公式情報を調べ、犬の葬式の流れ全体(安置から供養まで)を、静かに一つずつ整理してお伝えします。火葬形式の選び方や体重別の費用の目安、そして安心して任せられる業者を見分けるための確認ポイントまで、あわてず読み進められる形でまとめました。

飼い主さん
昨日、うちの子が旅立ちました。犬のお葬式って、まず何をすればいいんでしょうか…。頭が真っ白で。
編集部
どうか、ご自分を責めないでくださいね。まずはお体を保冷して安置すれば、慌てて当日中に決める必要はありません。安置→火葬形式を選ぶ→当日のお別れ→収骨→供養、という流れを一緒に一つずつ確認していきましょう。

一言でいうと、犬の葬式は「安置 → 火葬形式を選ぶ → 当日のお別れ → 収骨 → 供養」という5つの流れで進みます。読経や戒名といった宗教的な儀式は任意で、ご家族の気持ちに合った形でお見送りできます。

犬の葬式(お見送り)の流れ全体

犬の葬式の流れ(安置・火葬形式の選択・当日のお別れ・収骨・供養)の5ステップ図解
犬の葬式の流れ(当メディア編集部作成)

犬の葬式は、大きく次の5つの流れで進みます。それぞれの段階でご家族が決めることは限られているので、順番に見ていけば大丈夫です。

1安置する(お別れの時間をつくる)

まずはご遺体を清潔なタオルなどに寝かせ、保冷剤やドライアイスでお腹まわりを中心に冷やして安置します。夏場でも1〜2日、冬場なら2〜3日ほどはお別れの時間を取れるといわれます。慌てて当日中に火葬を決める必要はありません。

2火葬形式を選ぶ(合同・個別一任・立会個別)

お骨を手元に残したいか、火葬に立ち会いたいかによって、合同火葬・個別一任火葬・立会個別火葬のいずれかを選びます。供養の希望とご予算で決める、この記事の中心となる選択です(次の章で詳しく解説します)。

3当日のお別れをする

火葬当日は、生前好きだったお花や、少量のおやつ、手紙などを添えてお見送りします(棺に入れられるものには制限があります)。立会個別火葬なら、火葬に付き添うこともできます。

4収骨する(お骨上げ・骨壺で受け取る)

立会個別火葬では、人の葬儀と同じようにご家族でお骨上げを行います。個別一任火葬では、業者が骨壺に納めてお骨を返してくれます。合同火葬の場合は、他のご家族の子と一緒に霊園で供養されます。

5供養する(手元供養・納骨・霊園など)

お骨を自宅で見守る手元供養、ペット霊園への納骨、樹木葬や散骨など、供養の形はさまざまです。四十九日や一周忌に合わせて納骨する方もいれば、しばらく手元に置く方もいます。読経や戒名は、望む方が取り入れる任意のものです。

この5つの流れは、犬でも猫でも、うさぎや小鳥などの小動物でも基本は同じです。次の章から、いちばん迷いやすい「火葬形式の選び方」と「費用の目安」を順に見ていきましょう。

火葬形式の選び方|合同・個別一任・立会個別

愛犬とのお別れの前に、火葬形式について静かに考える飼い主のイメージ
写真はイメージです

犬の葬式でもっとも大切な選択が、火葬形式です。「お骨を手元に残したいか」「火葬に立ち会いたいか」の2つで考えると、迷いにくくなります。それぞれの特徴を整理しました。

火葬形式 内容 お骨の返却 立ち会い こんな方に
合同火葬 他のご家族の子と一緒に火葬・供養 なし(霊園で合同供養) 不可 費用を抑え、霊園での供養を望む方
個別一任火葬 1頭ずつ火葬。火葬は業者に任せる あり(骨壺でお届け) なし お骨は残したいが立ち会いはつらい方
立会個別火葬 1頭ずつ火葬。家族が立ち会える あり(お骨上げ可) 人の葬儀と同じように最期まで見送りたい方

お骨を手元に残したい場合は、個別一任火葬か立会個別火葬を選びます。合同火葬は費用を抑えられますが、他の子と一緒に火葬するためお骨は戻りません。あとから「やっぱり手元に残したかった」と後悔しないよう、ご家族でよく話し合ってから決めましょう。

「立ち会いたいけれど、お骨上げまで見届ける自信がない」という方もいます。そうした場合は個別一任火葬を選び、火葬そのものは業者に任せて、返ってきたお骨を静かにお迎えするという形も、立派なお見送りのひとつです。どの形を選んでも、愛犬への「ありがとう」の気持ちに優劣はありません。

犬の葬式の費用の目安|体重別・形式別(税込・執筆時点)

体格によって費用が変わることを示す、犬の前足に手を添えるイメージ
写真はイメージです

犬の葬式(火葬)の費用は、火葬形式と体重によって変わります。体格が大きいほど火葬の時間や燃料が増えるため、料金も上がるのが一般的です。大手ペット火葬サービスの公式料金を横断した目安が、次のとおりです(税込・執筆時点)。

犬の大きさ(目安) 合同火葬 個別一任火葬 立会個別火葬
超小型犬(〜5kg/チワワ等) 15,400円〜23,000円 18,700円〜38,000円 20,900円〜60,000円
小型犬(5〜10kg/柴犬等) 18,000円〜30,000円 22,000円〜45,000円 25,000円〜68,000円
中型犬(10〜20kg) 22,000円〜40,000円 27,500円〜55,000円 30,000円〜78,000円
大型犬(20kg〜) 32,000円〜65,000円 38,000円〜78,000円 42,000円〜98,000円

金額に幅があるのは、体重に加えて「訪問火葬(火葬車が自宅に来る形)か、固定斎場に足を運ぶか」で料金が変わるためです。上限側の金額は、都市部の霊園併設の斎場で立会火葬を行う場合などの目安です。お骨が返ってくる個別一任火葬なら、小型犬でおおよそ2万円台〜が一つの目安になります。

正確な金額は、種類・体重を伝えて見積もりを取るのが確実です。火葬形式ごとのより詳しい相場や、料金以外にかかる追加費用については、こちらの記事で詳しく解説しています。

また、当日の火葬にかかる時間の目安(体格による違いや、待ち時間の過ごし方)については、こちらもあわせてご覧ください。

当日のお別れと収骨・供養の進め方

愛犬を見送るために用意した季節の花のイメージ
写真はイメージです

火葬当日は、ご家族でお別れの時間をゆっくり取れます。棺には、生前好きだったお花や、写真、手紙などを添えてあげられます。ただし、お骨がきれいに残るよう、また安全のために、入れられるものには決まりがあります。

棺に入れてあげられるもの(一例)

  • お花(茎の短いもの・少量。ユリなど大量の花は避ける場合あり)
  • 少量のおやつ・ドライフード
  • 手紙やメッセージカード(紙製のもの)
控えたほうがよいもの(デメリット・一例)
  • 金属・ガラス・陶器(首輪の金具、缶詰、骨壺など)
  • プラスチック・ゴム製品(おもちゃ・レインコート等)
  • 厚みのある本や大きなぬいぐるみ(燃え残りやお骨の変色の原因に)

迷うものは、当日その場で係の方に確認すれば大丈夫です。無理にすべてを一緒にする必要はなく、燃やせないものは手元の思い出として残す、という考え方もあります。

火葬のあとは、立会個別火葬ならご家族でお骨上げ(収骨)を行い、個別一任火葬なら骨壺に納められたお骨を受け取ります。その後の供養に決まりはありません。骨壺を自宅の落ち着ける場所で見守る「手元供養」、ペット霊園への納骨、樹木葬や散骨など、ご家族の気持ちに合った形を、時間をかけて選べます。

読経をお願いしたり、戒名を付けたりすることもできますが、これらは望む方が取り入れる任意のものです。宗教や宗派にとらわれず、「うちの子らしいお見送り」を大切にしていただければと思います。四十九日や一周忌といった区切りに合わせて納骨する方も多いですが、「まだ手放したくない」と手元に置き続けるのも、自然な気持ちです。

お骨を自宅で供養する方法や、お参りの仕方については、こちらの記事も参考になります。

信頼できる業者の選び方と相談先

信頼できる業者を落ち着いて選ぶために、公式サイトの情報を確認するイメージ
写真はイメージです

残念ながらペット火葬の業界には、ごく一部ではあるものの、あいまいな見積もりのまま火葬を始めてあとから高額な料金を請求したり、移動火葬車で不適切な処理を行ったりといった悪質な事例が過去に報告されています。悲しみのなかでも、次の点を依頼前に確認しておくことで、こうしたトラブルの多くは防げます。

  • 会社の所在地・固定電話・運営者名が公式サイトに明記されているか
  • 固定の火葬施設があるか(訪問火葬の場合、どこで火葬するかを説明してくれるか)
  • 体重別・形式別の料金表が公開され、追加費用も含めた総額を事前に確定できるか
  • 火葬への立ち会いの可否を明確に答えてくれるか
  • 個別火葬でお骨が返ってくるか(返骨の方法)を確認できるか
  • 電話やメールの対応が丁寧で、決断を急かさないか

ポイントは、「実在・固定施設・立ち会い・返骨」の4つを確認できる業者を選ぶことです。1社だけで即決せず、できれば2社以上に問い合わせて料金と対応を比べるだけでも、安心して任せられる業者かどうかが見えてきます。前述のとおり、ご遺体を保冷して安置すれば数日は猶予があるので、落ち着いてから連絡しても遅くはありません。

「どこに相談すればいいか分からない」という場合は、全国対応で24時間受け付けている大手の相談窓口から見積もりを取り、それを基準に検討する方法が分かりやすいです。下記の窓口は、料金体系や対応内容を電話で確認できます。押し売りをされることはないので、まずは相場感を知るために相談してみるのもよいでしょう。

\ 詳細・ご相談は公式サイトから /

ペット葬儀110番 公式サイトはこちら

全国24時間受付。火葬形式・料金・対応エリアや見積もりは公式サイトでご確認ください。立ち会い・返骨の可否も相談時に確かめておくと安心です。

相談の際は、犬種・体重、希望する火葬形式(立ち会いや返骨の希望)、お迎えの日時などをメモにまとめておくと、話がスムーズです。

よくある質問

Q犬の葬式のとき、服装はどうすればよいですか?

A自宅での個別のお見送りが中心のため、必ずしも喪服である必要はありません。ふだんの落ち着いた色合いの服装(黒・紺・グレーなど)であれば十分です。霊園の合同供養祭などに参列する場合は、平服〜略喪服が無難です。何より、愛犬とゆっくり過ごせる気持ちを大切にしてください。

Qお花は何を用意すればいいですか?

A生前好きだった花や、季節の花で構いません。棺に入れる場合は、茎を短く切った少量のお花が扱いやすいです。ユリなど花粉や量の多い花は、お骨の変色を避けるため控えるよう案内される場合があります。迷うときは当日、係の方に確認しましょう。

Q亡くなってから火葬まで、どのくらい猶予がありますか?

Aご遺体を保冷剤やドライアイスで冷やして安置すれば、夏場でも1〜2日、冬場なら2〜3日ほどは自宅でお別れの時間を取れるといわれます。慌てて当日中に決める必要はありません。落ち着いて業者を比べてから依頼して大丈夫です。

Q読経やお経は必ず必要ですか?

Aいいえ、任意です。読経や戒名は、望まれる方が取り入れるもので、犬の葬式に宗教的な決まりはありません。手を合わせて「ありがとう」を伝えるだけでも、心のこもったお見送りになります。ご家族の気持ちに合った形で見送ってあげてください。

※本記事の料金は執筆時点(2026年7月)の各社公式サイト情報です。料金・プランは変更される場合があるため、最新の情報は各公式サイトでご確認ください。

まとめ|愛犬らしいお見送りのために

犬の葬式は、「安置 → 火葬形式を選ぶ → 当日のお別れ → 収骨 → 供養」という流れで進みます。もっとも大切なのは火葬形式の選択で、お骨を手元に残したいか、立ち会いたいかを基準に、合同・個別一任・立会個別から選びます。費用は体重と形式で変わり、お骨が返る個別火葬なら小型犬でおおよそ2万円台〜が目安です。

業者を選ぶときは、実在・固定施設・立ち会い・返骨の4点を確認し、書面の見積もりで総額を確定してから依頼すれば、トラブルの多くは防げます。読経や戒名は任意で、宗派にとらわれず「うちの子らしい」お見送りを選んで構いません。

長いあいだそばにいてくれた愛犬とのお別れが、悲しみだけでなく、たくさんの「ありがとう」を伝えられる穏やかな時間になりますように。

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