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シニア犬のウェットフードの選び方とおすすめ|ドライをふやかす方法との使い分け

年齢を重ねた愛犬が、カリカリを口に入れてはこぼしたり、器の前でじっと迷ったりするようになった——。そんな姿を見ると、「そろそろウェットフードに変えたほうがいいのだろうか」「シニア犬にはどれを選べばいいのだろう」と、迷ってしまいますよね。噛む力や飲み込む力、水を飲む量は、年齢とともに少しずつ変わっていきます。食べやすい形に整えてあげることは、残された時間をおだやかに過ごすための、静かな手助けのひとつです。

この記事では、当メディア編集部が各フードの公式サイトを調査し、シニア犬にウェットフードが向いているとされる理由、選び方、実際に公式サイトでウェット製品を確認できたフード、そしてドライフードをふやかして使う方法までを、順を追って整理しました。あわてて買い替える前に、いまの愛犬に合う形を一緒に確かめていきましょう。

飼い主さん
13歳の愛犬が、最近ドライフードを食べこぼすようになりました。ウェットフードに変えたほうがいいのでしょうか。おすすめの選び方があれば知りたいです。
編集部
食べこぼしが増えてきたのですね。ご心配だと思います。ウェットフードは香りが立ちやすく、水分もいっしょにとれるため、シニア期の食べにくさをやわらげる選択肢のひとつです。ただ「必ずウェットに切り替えるべき」というわけではなく、いまのフードをふやかすだけで食べられる子も少なくありません。愛犬の様子ごとの選び分けから、順にご案内しますね。

一言でいうと、噛む力や飲み込む力が落ちてきた子・水を飲む量が減ってきた子にはウェットフードが、まだ自分で食べられる子には今のドライフードをふやかす方法が向いているとされています。ただし水も飲まない・ぐったりしている・丸1日(24時間)以上ほとんど食べないといった様子があるときは、フードを変える前にかかりつけの動物病院にご相談ください。

シニア犬にウェットフードが向いているとされる理由

器の前で座る高齢の犬に寄り添う飼い主
写真はイメージです

ウェットフードとは、缶詰・パウチ・トレイなどに入った水分の多いフードのことです。一般に水分含有量が70〜80%前後のものが多く、水分が10%前後のドライフードとは、食べたときの感触も、体に入る水分量も大きく違います。シニア期にウェットフードが選ばれやすいのは、次のような理由からです。

香りが立ちやすく、食欲のきっかけになりやすい

犬は視覚よりも嗅覚で食べ物を判断するといわれ、年齢とともに嗅覚が鈍くなると、香りの弱い食事に反応しにくくなることがあるとされています。ウェットフードは水分と脂を多く含むぶん香りが立ちやすく、「においで気づいてもらう」ための助けになりやすいのが特徴です。実際、和漢みらいのドッグフードの公式サイトでも、ウエットフードは「匂いがたち、美味しく感じやすい」特長がある一方、水分が多いため量を多く食べる必要がある、と両面が案内されています。

噛まずに飲み込みやすく、口の負担が少ない

歯周病や歯のぐらつき、あごの力の衰えがあると、硬い粒を噛むこと自体がつらくなります。ウェットフードはやわらかく、ほとんど噛まずに飲み込める形状のものが多いため、口に痛みを抱えている子でも食べ進めやすいとされています。食べこぼしが増えた、片側だけで噛む、口を気にするそぶりがある——といった様子は、口のトラブルのサインである場合もあるため、一度動物病院で口の中を診てもらうと安心です。

食事から水分をとれる

シニア期は喉の渇きを感じにくくなったり、水飲み場まで歩くのがおっくうになったりして、飲水量が減ることがあるといわれます。ウェットフードは重量の大半が水分のため、食事といっしょに自然と水分を補える点が利点です。ただし水分を多くとることで体調が変わる持病(腎臓や心臓の病気など)がある子もいるため、療法食を含めフードを大きく変えるときは、かかりつけの獣医師に相談してから進めてください。

一方で、知っておきたい弱点もあります

ウェットフードは水分が多いぶん、同じ重量あたりのカロリーはドライフードより低くなります。必要なエネルギーを満たすには量を多く与える必要があり、費用も高くなりがちです。また開封後の日持ちが短く、歯に汚れが残りやすいという指摘もあります。ウェットとドライを組み合わせて使うのが、実際には現実的な落としどころになることが多いといえます。

ウェットに切り替える? ふやかす? 愛犬の様子で選び分ける

シニア犬の食べにくさのサイン別に、向いている食事の形を整理した図
食べにくさのサインと向いている食事の形(当メディア編集部作成)

「シニアになったからウェットに変える」と一律に決める必要はありません。大切なのは、いま愛犬がどこでつまずいているかを見きわめることです。上の図を目安に、当てはまるところを確認してみてください。

愛犬の様子 向いている食事の形 あわせて考えたいこと
水も飲まない/ぐったりしている/丸1日以上ほとんど食べない まず受診を優先(食事の変更は後) 当日〜翌日に動物病院へ相談
硬い粒を残す・食べこぼす・飲み込みにくそう ウェットフード中心に 口の中の状態も一度診てもらう
飲み水の量が減ってきた ウェットフードや、ふやかし+スープ 飲水量の変化は受診時に伝える
量は減ったが自分で食べられる・元気はある いまのドライをふやかす 人肌程度のぬるま湯で香りを立てる
ドライは食べるが飽きているように見える ドライ+ウェットのトッピング 1日の総カロリーが増えすぎないよう調整

ウェットフードは「万能な正解」ではなく、食べにくさの種類に合わせて選ぶ道具のひとつです。いまのフードをふやかすだけで食べられるなら、栄養バランスに慣れた食事を続けられるぶん、体への負担も少なく済みます。反対に、飲み込む力まで落ちてきた場合は、無理にドライを続けるより早めにウェットへ移したほうが、食べる負担を減らせることがあります。

「そもそも、なぜ食べなくなったのか」から確かめたい方は、原因と対処を整理した記事もあわせてご覧いただけます。

シニア犬のウェットフードの選び方

器に取り分けられた犬用のウェットフード
写真はイメージです

ウェットフードは種類が多く、パッケージの印象だけで選ぶと「思っていたものと違った」ということが起こりがちです。次の5つの観点で確認すると、いまの愛犬に合うものを絞り込みやすくなります。

1「総合栄養食」か「一般食(副食)」かを確認する

ウェットフードには、それだけで栄養がまかなえる総合栄養食と、おかず・トッピングとして使う一般食(副食)があります。主食を丸ごと置き換えるつもりなら総合栄養食を、ドライに添えて食いつきを助けたいだけなら一般食でも構いません。パッケージの表示か公式サイトの商品情報で必ず確認しましょう。

2対象年齢とシニア向け設計をみる

「全年齢対応」のものと、7歳以上・8歳以上など年齢を区切ったものがあります。シニア用と明記された製品は、関節や体重の維持を意識した成分設計になっていることがあります。ただし年齢表示はあくまで目安で、実際の体調に合うかは個体差があります。

3持病がある場合は療法食かどうかを見きわめる

腎臓・心臓・肝臓などに持病がある子では、たんぱく質やリン、ナトリウムの量が体の負担に直結します。「特別療法食」と表示されたフードは、獣医師の指導のもとで使うことが前提の商品です。持病のある子のフード変更は、必ずかかりつけの獣医師に相談してから進めてください。

41食あたりの量と費用が続けられるかを試算する

ウェットフードは水分が多く、体重あたりの給与量が多くなります。たとえば体重5kgのシニア犬にウェットだけを与える場合、1日あたり250g前後になる製品もあります。1袋・1缶の内容量と価格から、1日・1か月でいくらになるかを先に計算しておくと、途中で続けられなくなる事態を避けられます。

5保存のしやすさと1回で使い切れるサイズか

ウェットフードは開封後の日持ちが短く、冷蔵保存で1〜2日以内に使い切る指定の製品が多くあります。食が細くなった子には、100g前後の小容量パウチ・トレイのほうが無駄なく使えることがあります。冷蔵庫から出したては香りが立ちにくいため、人肌程度に戻してから与えるとよいでしょう。

なお、猫の場合はウェットフードの位置づけや水分のとらせ方が少し異なります。多頭飼いで猫のごはんにも悩んでいる方は、こちらもご覧ください。

シニア犬におすすめのウェットフードと、ふやかして使えるドライフード

ここでは、当メディア編集部が各社の公式サイトを調査し、公式サイト上でウェット製品(缶・パウチ)の取り扱いを確認できたフードを中心にご紹介します。あわせて、ウェットに切り替えるほどではない子のために、ふやかして使いやすいドライフードも1種類取り上げました。合う・合わないには個体差があるため、どれも少量から試すことをおすすめします。

フード名 タイプ 特徴 こんな子に
カナガンドッグフード チキン&ターキー シニア用 缶詰 ウェット(400g缶) チキン生肉40%・ターキー生肉20%。7歳からを対象にグルコサミン・コンドロイチンを配合 硬い粒が食べにくくなってきた7歳以上の子
和漢みらいのドッグフード ウエットタイプ ウェット(100g・特別療法食) 鹿・馬・イベリコ豚の生肉と和漢植物を配合。目的別に「バランス」「高エナジー」「低たんぱく」の3種 体調に合わせて目的別に選びたい子(獣医師に相談のうえで)
モグワン ドライ(ふやかし向き) チキン&サーモンが動物性原料56.5%。リング型で直径約10mmの小粒 まだ自分で食べられる・ふやかして続けたい子

カナガンドッグフード チキン&ターキー シニア用 缶詰

カナガン公式サイトのトップページ
出典:カナガン公式サイト(2026年8月時点のトップページより引用)

カナガンは、グレインフリー(穀物不使用)を掲げる英国発のブランドで、日本ではドライフードのほかに缶詰・トレイのウェットフードも公式サイトで販売されています。そのなかでシニア期に向けて用意されているのが「チキン&ターキー シニア用 缶詰」です。公式サイトの商品情報によると、原材料はチキン生肉40%、水、ターキー生肉20%、サツマイモ、ニンジンなどと表示され、グルコサミン・コンドロイチンも配合されています。対象は全犬種・7歳〜、水分80%以下、エネルギーは100gあたり112kcalと案内されており、公式サイトでは主食・おやつ・トッピングのいずれにも使えるとされています。

1日の給与量の目安は、缶詰のみを与える場合で体重1〜5kgの子が1/4缶〜1/2缶、5〜12kgで1/2缶〜1・1/2缶と公式に示されています。開封後は冷蔵保存で2日以内に使い切るよう案内されているため、体の小さな子は1缶を数回に分けて使う前提で考えるとよいでしょう。香りの立ちやすいウェットのため、食が細くなってきた子でも食いつきが期待できる設計といえます。

カナガンドッグフード チキン&ターキー シニア用 缶詰の基本情報

主原料 チキン生肉40%・ターキー生肉20%
タイプ ウェット(缶詰)
対象 全犬種・7歳〜
内容量 400g
価格 1,540円(税込・執筆時点。400g×6缶セットは7,568円(税込))
原産国 ドイツ

\ 詳細・ご相談は公式サイトから /

カナガン 公式サイトはこちら

原材料や給与量、最新の価格は公式サイトでご確認ください

和漢みらいのドッグフード ウエットタイプ

和漢みらいのドッグフード公式サイトのトップページ
出典:和漢みらいのドッグフード公式サイト(2026年8月時点のトップページより引用)

自然の森製薬が手がける国産フードで、公式サイトにはドライタイプのほかにウエットタイプが3種(バランス/高エナジー/低たんぱく)用意されています。いずれも生肉(鹿・馬・イベリコ豚)に和漢植物を組み合わせた設計で、公式サイトでは「特別療法食」と位置づけられています。高齢犬に関わりが深いのは、「バランス」(高齢犬・ダイエット・アレルギー・胃腸ケア向けと案内)と、衰弱・食欲不振に向けた「高エナジー」の2種です。

公式の成分表示では、バランスが粗蛋白質8.5%・水分74%以上・110kcal以上/100g、高エナジーが粗蛋白質13.0%・水分74%以上・119kcal以上/100gとされ、どちらも内容量は100g、原産国は日本です。給餌量の目安はウエットのみを与える場合でシニア犬(8歳〜)が体重1kgあたり50gと案内されており、体重5kgなら1日250g前後=2〜3袋程度になる計算です。療法食である以上、持病のある子への使用は必ずかかりつけの獣医師に相談してからにしてください。

和漢みらいのドッグフード ウエットタイプの基本情報

主原料 生肉(鹿・馬・イベリコ豚)と和漢植物
タイプ ウエット(特別療法食・目的別3種)
対象 成犬〜シニア犬(目的別に選択)
内容量 100g
原産国 日本
価格 公式サイトでご確認ください(執筆時点)

\ 詳細・ご相談は公式サイトから /

和漢みらいのドッグフード 公式サイトはこちら

目的別の選び方や成分、価格は公式サイトでご確認ください

モグワン(ウェットに切り替える前の「ふやかし」用に)

モグワン公式サイトのトップページ
出典:モグワン公式サイト(2026年8月時点のトップページより引用)

モグワンはウェットフードではなくドライフードですが、粒が小さくふやかしやすいため、「ウェットに切り替えるほどではないけれど、そのままでは食べにくそう」という段階の子に向いています。公式サイトによると、チキンとサーモンを中心に動物性タンパク源を50%以上配合したグレインフリーの総合栄養食で、粒はリング型・直径約10mm・厚さ約4.5mmと案内されています。内容量は1.8kgと5kg、対象は全犬種・全年齢、原産国はイギリスです。

リング型で厚みが4.5mm程度と薄いため、人肌程度のぬるま湯を注いで数分置くと全体がやわらかくなり、香りも立ちやすくなります。総合栄養食のため、ふやかしても栄養バランスの土台は変わりません。食べる力がさらに落ちてきたら、ウェットフードを少量トッピングして移行していく、という段階的な進め方もできます。

モグワンの基本情報

主原料 チキン&サーモン(動物性原料56.5%)
タイプ ドライ(総合栄養食・リング型 直径約10mm)
対象 全犬種・全年齢
内容量 1.8kg・5kg
原産国 イギリス
価格 公式サイトでご確認ください(執筆時点)

\ 詳細・ご相談は公式サイトから /

モグワン 公式サイトはこちら

原材料や給与量、最新の価格は公式サイトでご確認ください

ウェットフードの与え方と、切り替えのコツ

手からご飯を差し出されている高齢の犬
写真はイメージです

フードを選んだら、次は与え方です。シニア期の子は環境の変化に敏感なこともあるため、急に全部を入れ替えず、少しずつ慣らしていくのが基本とされています。

11〜2週間かけて少しずつ混ぜていく

はじめは今までのフードに新しいフードを1〜2割ほど混ぜ、便の状態を見ながら数日おきに比率を上げていきます。急な切り替えは下痢や嘔吐の原因になることがあるため、あせらず進めましょう。

2人肌程度に温めてから出す

冷蔵庫から出したてのウェットフードは香りが立ちにくく、胃腸への刺激にもなります。器に取り分けて室温に戻すか、湯せんで人肌程度に温めてから与えると、香りが立って食べ始めやすくなります。電子レンジで熱くしすぎるとやけどの原因になるため注意してください。

3器の高さと足元を整える

首や足腰が弱ってくると、床の器に頭を下げる姿勢自体がつらくなります。器を数センチ持ち上げ、滑らないマットを敷くだけで、食べやすさが変わることがあります。

41日分を小分けにして回数を増やす

一度にたくさん食べるのが負担な子は、1日分を3〜4回に分けると総量を保ちやすくなります。ウェットフードは開封後の日持ちが短いため、小分けにした残りは冷蔵し、その日のうちに使い切るのが安心です。

5歯みがき・口のケアも忘れずに

ウェットフードは歯に汚れが残りやすいといわれます。無理のない範囲で歯みがきシートやガーゼでの口のケアを続けると、口の痛みによる食べにくさを防ぐ助けになります。嫌がるときは無理をせず、動物病院でケアの方法を相談してみてください。

ウェットフード中心にするメリット
  • 香りが立ちやすく、食欲のきっかけになりやすい
  • 噛む負担が少なく、飲み込みやすい
  • 食事から水分をとれる
  • 少量ずつでも食べ進めやすい
ウェットフード中心にするデメリット
  • 同じ重量あたりのカロリーが低く、量を多く与える必要がある
  • ドライフードに比べて費用がかさみやすい
  • 開封後の日持ちが短く、保存に手間がかかる
  • 歯に汚れが残りやすいとされ、口のケアが必要になる

こんな人におすすめ

硬い粒を食べこぼすようになった愛犬に、無理のない形で食事を続けてほしい方。水を飲む量が減ってきて、食事から水分を補いたい方。

動物病院に相談したい目安

診察台で獣医師に診てもらう高齢の犬
写真はイメージです

フードを変えることで食べられるようになる子もいますが、食べにくさの背景に病気が隠れていることもあります。次のような様子があるときは、フードを選び直す前に受診をご検討ください。

  • 水も飲まない、ぐったりして反応が鈍い
  • 丸1日(24時間)以上、ほとんど食べていない
  • 嘔吐や下痢、けいれん、ふるえを伴う
  • 口をしきりに気にする、口からのにおいが強くなった、よだれが増えた
  • 体重や筋肉が目に見えて落ちてきた
  • 飲み込むときにむせる、食べ物が口からこぼれ落ちる

これらはあくまで一般的な目安で、最終的な判断は獣医師にゆだねてください。受診の要否に迷うときも、かかりつけの動物病院に電話で様子を伝えれば、来院すべきかどうかの助言を受けられます。受診時には「いつから」「何を」「どのくらい」食べていないか、飲水量や便の変化とあわせてメモしておくと、診察がスムーズになります。

看取り期の「食べられない」との向き合い方

横たわる高齢の犬にそっと寄り添う飼い主の手
写真はイメージです

治療を続けない選択をしたあとや、旅立ちが近づいた時期には、どんなに工夫しても食べられなくなることがあります。このとき「もっと食べさせなければ」と自分を追い込んでしまう飼い主さんは、とても多くいらっしゃいます。

一般に、体が終わりに向かう過程では食欲が自然に落ちていくといわれます。それは飼い主さんの努力が足りないからではなく、体が静かに準備を進めているということでもあります。この時期に大切なのは「量を食べさせること」よりも、苦しくない状態で過ごせるように整えることだとされています。与え方に迷うときは、必ずかかりつけの獣医師に相談してください。

それでも何かしてあげたいときは、ウェットフードをぬるま湯でのばして口元に少しだけ運ぶ、においだけでも届くように器を近づける、といった小さな関わりが残されています。口をつけなくても、においを感じてもらえたなら、それは立派な食卓です。無理に飲み込ませようとすると誤嚥(ごえん)につながることがあるため、少量ずつ、様子を見ながら行ってください。

よくある質問

Qシニア犬はウェットフードだけでも大丈夫ですか?

A「総合栄養食」と表示されたウェットフードであれば、それと水だけで栄養が満たせるよう設計されています。ただし水分が多いぶん必要量が多くなり、費用も歯の汚れも増えやすくなります。ドライフードと組み合わせて使う方も多く、どちらが合うかは体調や食べる力によって異なります。持病がある場合は獣医師に相談してからお決めください。

Qドライフードをふやかすのと、ウェットフードに変えるのはどちらがよいですか?

Aまだ自分で食べられていて、いまのフードに問題がないなら、ふやかす方法から試すのが手軽です。栄養バランスに慣れた食事を続けられ、費用も抑えられます。飲み込む力まで落ちてきた場合や、飲水量が減ってきた場合は、ウェットフードのほうが負担が少ないことがあります。

Qウェットフードは1日にどのくらい与えればよいですか?

A製品によって大きく異なります。たとえばカナガンのシニア用缶詰(400g)では体重5〜12kgで1/2缶〜1・1/2缶、和漢みらいのウエットタイプではシニア犬(8歳〜)で体重1kgあたり50gが目安と公式に案内されています。いずれも目安のため、体重の推移と便の状態を見ながら調整し、迷うときは獣医師にご相談ください。

Q食べ残したウェットフードはどう保存すればよいですか?

A開封後は密閉して冷蔵保存し、製品の指定に従って早めに使い切るのが基本です。カナガンの缶詰では「開封後は冷蔵保存し、2日以内に使い切る」と案内されています。器に出したまま長時間置いたものは傷みやすいため、食べ残しは片づけ、次は新しい分を出してあげてください。

※本記事の料金は執筆時点(2026年8月)の各社公式サイト情報です。最新は各公式サイトでご確認ください。

※本記事は一般的な情報の提供を目的としたもので、診断や治療の代わりになるものではありません。気になる症状は動物病院にご相談ください。

まとめ|食べやすい形に、そっと整える

シニア犬のウェットフードは、香りの立ちやすさ・飲み込みやすさ・水分がとれることの3点で、食べにくさをやわらげる選択肢になります。ただし切り替えが必要かどうかは年齢ではなく、いま愛犬がどこでつまずいているかで決まります。硬い粒を残す・飲み込みにくそうという段階ならウェットを、まだ自分で食べられるならふやかしを——というように、様子に合わせて形を選んであげてください。持病のある子や、食べない状態が長引く子は、フードを変える前にかかりつけの動物病院にご相談を。

食べる量が減っていく過程を見守るのは、心細いものだと思います。それでも、器の前で迷う愛犬の様子をよく見て、食べやすい形を探してあげられるのは、いちばん近くにいるあなただけです。今日のひと口が、おだやかな時間につながりますように。

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